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始まりました。
タイムダラーの良いところは、その地域に相応しいプログラムをタイムダラーのコンセプトのもとに作れるという事なのです。決してフランチャイズではありませんので、タイムダラーのコンセプトを取り入れたプログラムがいろんな地域で広まっています。
関前村では「グループだんだん」という名前にしました。この「だんだん」というのは「重ね重ねありがとう」という方言で、関前村にある蜜柑畑の「だんだん畑」と、「無理に広げなくてもゆっくりとだんだんと広げていきましょう」という3つの意味で「グループだんだん」になっております。
後程「グループだんだん」の活動について詳しくお話しをしたいと思っております。
田中 ありがとうございました。次はアナ・ミヤレスさんです。
アナ・ミヤレス(田中氏の言)
アナ・ミヤレスと申します。いろいろハプニングがありアメリカから36時間かかって参りました。日本は3度目で、日本のボランティア活動もだんだん発展してきているなと思っております。
ただ、日本の方々は「ボランティアがどうあるべきか」という議論ばかりがお好きで「Do Action」、行動に起こすということがちょっと欠けているのではないかと思っております。よろしくお願い致します。
田中 ヘロンさんの話も本題に入ってきていますので、今日のテーマに入りたいと思います。私共が企画しました趣旨は行政側(自治体)ここでは狭山市というふうに考えて頂いていいと思うのですが、いろいろな福祉サービス、教育サービス等をしております。これからますます高齢化になりますし、子どもの数が少なくなってきているという大変な問題もあります。つまり、市民のニーズとして今後社会的なサービスに対しての要求がどんどん多くなってくるわけです。他方、歳入の方はこれからどんどん予算が膨らむという事は先ずあり得ない、と考えていいと思います。そうしますと、これ迄の行政サービスの量は余り越えられないという状況が続き、他方、要求は増えてくるわけですから、そこにギャップが生じていろいろな問題点が出てきます。皆さんの生活と行政との間で、ぎくしゃくしてくるという事は当然想定されるわけです。
その時に私共は市民サイドで言いますと、全て福祉的サービス、行政サービスを市や県や国だけにお願いするという立場でいいのか。自分達でもっと出来る事はないのだろうかというのが、ボランティアの発想の中の基本にあると思います。
かつ、阪神・淡路大震災で見事に分かりましたように、行政というのは市長を前にして申し訳ないのですが、市民サイドから言えば“意外に頼り甲斐がないな”という部分もあります。頼り甲斐がなければ市にはこういう事をお願いするが、私共はこういうところまでは出来るよという事を、アナ・ミヤレスさんの言葉ではないのですが議論ばかりしていないで、行動に起こさなければいけないのではないか、という問題意識が前提としてあります。
その際に市長の立場に立って物事を考えますと、これまでのボランティア団体はいかに

 

 

 

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